小笠原諸島でのクリスマスイブは1日中酔いまくり、ドルフィンスイムツアーで南島上陸!【小笠原旅行】
2019年12月24日のクリスマスイブ、いかがお過ごしでしたでしょうか。
私もってぃは一人で小笠原諸島におりました。
当日は朝からドルフィンスイムツアーという野生のイルカと泳いだり、スノーケリングしたり、南島という小笠原独自の自然が残る無人島に上陸したりする夢のようなツアーに参加してきました!!
今回はドルフィンスイムツアーと私のクリスマスイブについてです。
(私のイブは興味ないと思いますので、観光メインで書いてます、是非読んでください笑)
✔本記事の内容
1.寝坊から始まったクリスマスイブ
ドルフィンスイムツアーは、朝9時~16時過ぎまで1日かけて行われるツアーです。
9時に港からツアー船が出発するので、集合時間はツアー会社に朝8時45分となっていました。
イブの朝、私が目を覚ましてすぐにスマホで時間を確認すると、時刻は朝8時43分でした。
朝の4時頃までスプラトゥーン2なんかやらなければよかったという後悔が頭をよぎりましたが、気持ちを切り替えなければツアーに間に合いません。
28年間ADHDと付き合って何万回と遅刻しているので、遅刻時の切り替えは得意分野です。
幸い宿から旅行会社は近く、走れば5分とかかりません。
集合時間までの到着は絶望的ですが、準備を最小限にすれば5分遅れ程度で間に合いそうです。
私は着替え・カメラ以外の全ての準備を放棄し、水着の上に服を着て、ポケットにゴープロを突っ込んで旅行会社に全速力で走りました。
走っている途中、ツアー前に準備しておくように言われたもののうち水着以外何も準備していないことが少しだけ不安になりましたが、準備していたらツアー自体に間に合わないので考えないことにしました。
✔ドルフィンスイムツアーで事前準備が必要なもの(あなたは忘れないでね笑)
・水着
・タオル
・飲み物
・昼食
・酔い止め
※酔いやすい人は必須です!!
・日焼け対策(日焼け止め・サングラス等)
何とか旅行会社に到着した時、時刻は8時48分でした。他のツアー参加者達はウェットスーツのサイズ確認等をしているところで、特に遅れた様子もなく紛れ込むことができました。
ツアーに参加できることが確定し、一安心です。参加者は10人以上いましたが、夫婦っぽい男女ペアと男一人旅ばかりでイブの出会いはこの段階で諦め、ツアーを全力で楽しむことにしました。
当日は天気も非常に良く絶好のツアー日和です。この時は楽しい気持ちでいっぱいでした。
2.船の揺れ、そして酔い
時刻9時ちょうどに港からツアー船が出発しました、まずは南島に向かいながらイルカを探します。(南島の説明はこの後させていただきますね!)
港のあった父島から船で少し行くと想像以上に波が強くなってきました。
いや、天候は非常に良いのできっと通常の揺れだったのでしょう。
はじめのうちは何とか耐えていましたが、船が出発して30分もすると酔いはじめました。
波による揺れと船のエンジンの振動で、脳がバウンドし焦点が定まらなくなってきました。
私は非常に乗り物酔いしやすく、小学校のバス旅行を途中でリタイヤしたこともあるほどです。
酔い止めを飲んでいなかったことがあだとなりました。
完全なる自業自得です。
この時、時刻は9時半頃ツアー終了までは、6時間半以上あります。
早くも嫌な予感がしてきましたが、何とか耐えようとしていました。
3.イルカとの遭遇
※写真はイメージです
午前10時頃でしょうか、船長がイルカがいると叫びました。
他のツアー船も周囲に集まってきています。
私は酔いにより既に廃人同然の状態でしたが、イルカを観たいという気持ちのみで何とか立ち上がりました。
船長がイルカと泳ぎたい人は、スノーケリング等泳ぐ準備をするよう指示しました。
ただし波が強めの場所なので、泳ぎが大丈夫だと自信のある人だけにするようにとのことです。
私は泳ぎに自信はないがイルカと泳ぎたかったため、スノーケリングの場所まで歩こうとしましたが、吐き気が強くなり3歩もあるくとそれ以上動けなくなってしまいました。
このまま海に入ればきっと二度と帰ってこれなくなる。
そう思いました。
そして私は泣く泣く船上からイルカを観るという決断をしました。
ツアー参加者のうち半数くらいが、海に入ることにしたようです。
船長はスノーケリングの準備完了を確認すると、船のスピードを上げました。
この時初めてイルカの姿が確認できました。
2頭のペアで泳いでいます。
ミナミハンドウイルカという種類で、くちばしが丸みを帯びていてあまり長くないのが特徴のイルカです。
スノーケリングを2回行いましたが、参加者はめちゃくちゃイルカの近くで泳げていました。
イルカたちはとても人懐っこいようです。
私も船上から写真を撮っていたのですが、イルカはなかなか水面には出ず、スピードも速いので良い写真が撮れませんでした。
先ほど貼った写真はイメージです、申し訳ございません。
✔ドルフィンスイム時の小笠原自主ルール
イルカの生息環境を守るため、小笠原諸島では各ツアー会社が以下のルールを守っています。
・1つのイルカの群れにアプローチできる船は4隻まで
・1つの群れに2隻以上の船がバッティングした場合、入水の回数は1隻につき5回以下
イルカと泳ぎたかった気持ちも強いですが、ここで海に入らないと判断したからこそ、今こうしてブログを書くことができているのだと、命があったことに感謝しています。
4.南島上陸
時刻10時半頃には、私は酔いで生きているのか死んでいるのかさえも分からなくなっていました。
南島が近づいてきているという船長の声が辛うじて聞こえます。
早く陸地に上がりたい、心の奥からまだ生きたいという気持ちが湧いてきました。
ただし南島は海の状況が良くないと上陸できず、島の前まで行かなければ船長も判断できません。
何とかして上陸させて欲しいとサンタさんに何度もお願いしました。
こんなに祈ったことは、人生で初めてだったと思います。
島が近づいてきました。
上陸できなければ、俺は今日死ぬ。
緊張で自分の心音がよく聞こえます。
イブに女の子とデートしていてもこんなには緊張しなかったでしょう。
そして島の前まで来て船長が、
「上陸OK!」と叫びました。
サンタさんは私に最高のクリスマスプレゼントをくれました。
涙が出るほど嬉しかったです。
南島は景色が良く固有の地質が観ることができて、最高の島でした。
南島について紹介しますね!
✔南島ってこんなところ!サンゴでできた島!!
・南島は小笠原諸・サンゴが時間をかけて島になったらしい!(沈水カルスト地形という)
・島の拠点「父島」から南西1kmのところにある無人島
・入島人数は1日100人限定
・天然記念物指定されていてガイド同伴でのみ入島可能
・11月初旬~2月初旬までは入島禁止期間(年末年始除く)で、それ以外の期間も海の状態が良い時のみ入島可能
・クサトベラ、ヒロイソベカタマイマイの化石といった南等でしか見られない珍しい動植物が存在する
ヒロイソベカタマイマイは数百年前に絶滅した小笠原固有種です。
浜辺には写真のような化石がたくさん落ちています。
持ち帰りは絶対に禁止ですよ!
南島には島特有の植物もたくさん生えています。
植物の間を抜け入江に向かいます。
天気が良いので草原の緑色も映えて綺麗でした。
12月だということを忘れてしまいそうになる最高の空間です。
ガイドブック等で良く写真が使われている南島の入江です。
海水も非常に透明でとても美しかったです。
天国南島の観光も1時間程で終了し、ツアーは後半戦に入ります。
この1時間で船酔いもかなり改善していましたので、もしかするともう大丈夫かもしれない、そんな淡い期待を抱いて私は船に乗り込みました。
5.天の助け
※写真は帰り際に撮った、沈んでいく太陽です
やっぱりだめでした。
船が出向して10数分で、またもや限界がやってきました。
酔いで焦点が合わなさ過ぎて、太陽の光を観ると目の前がオレンジ色に染まります。
そして海を観ると目の前が真っ青に染まります。
オレンジと青の染め合いです。
前日徹夜でやっていたスプラトゥーン2が思い出されて、頭から消えなくなりました。
イカ達が凄いスピードで目の前を駆け回ります。
気持ち悪さがピークに達して、私は嘔吐してしまいました。
何度も何度も20回は嘔吐しましたが、気分が良くなることはなく、船上の人がいない通路で私はうずくまっていました。
汚い話をしてしまい申し訳ございませんが、本当に辛かったです。
しばらくすると「大丈夫?」と女性の声がしました。
何とかして顔を上げると、茶髪長髪の女性とサングラスをかけた男性の2人組が心配そうに私を見ていました。
私が船酔いで限界であることを伝えると2人は、船の空いているスペースに私を寝かしてくれました。
そしてなんと酔い止めの薬までくれたのです。
神様だと思いました。
人の優しさがこんなにも身に染みたことはありません、
酔い止めを飲んでしばらく寝ていると、船は昼食にため波の無いところに停泊し、1時間の休憩になりました。
休憩途中で酔い止めが効いてきて、さっきまでの船酔いが嘘のように私は元気になってきました。
酔い止めって、こんなにも効くのかと驚きました。
酔い止めをくれた2人は昼食すらも持ってきていない私を見て、ミカンをくれました。
本当に美味しかった。
2人は命の恩人です。
本当にありがとうございました。
元気になり2人に話を聞いていると、女性は小笠原諸島の母島という有人等の観光大使で島の曲を歌い、何とCDも出している方でした。
男性は女性と一緒にショーをしているパフォーマーでした。
東京に戻る際の船内で必ずCDを購入しようと心に決めました。
気づくと他に2人が私を心配してきてくれていました。
自分が辛い状況になって初めて人の優しさに気づくんだなあと実感しました。
寝坊で持ち物がスマホとゴープロのみなことを非常にからかわれましたが、元気になった今はそれも良い思い出です。
あなたがドルフィンスイムツアーに行くときは、酔い止めと昼食は確りと持っていくようにしましょうね。
6.兄島海域公園でスノーケリング!
昼食時間の後は、メインイベントの1つである兄島海域公園でのスノーケリングです!
父島の北側に位置する兄島南岸あたりのスノーケリングポイントですが、魚がたくさんいて海がめっちゃくちゃ透明です。
到着時には、酔い止めとミカンの効果もあり私はめちゃくちゃ元気になっていたので、制限時間の1時間一杯スノーケリングを楽しみました。
本当にたくさんの魚達を至近距離で観ることができました。
魚達は結構なスピードで泳いでいます。
泳いでいる人がかなり近くによっても、逃げていくこともあまりありませんでした。
人気スポットにいる魚だけあって人には慣れているのでしょうね。
いーっぱい魚と泳げて最高の時間でした。
泳げない人もライフジャケットを借りられるので安心です!笑
酔い止めとミカンの御恩は一生忘れません。
7.そして陸地へ・・・イブの夜
スノーケリングの後しばらく航海しましたが、残念ながらイルカやクジラに合うことができず、ツアーは終了しました。
時刻は16時半頃でした。
参加者の皆さんに別れを告げ、宿で2時仮眠を取った後夕食に行きました。
船酔いでめちゃくちゃ疲れていたのに、何故か2時間で起きられて自分でも驚きました。
夕食は父島の中心地にある「Radford」さんというバーに行きました。
せっかくのクリスマスイブなので少しでもそれっぽいものにしようと、「島寿司(クリスマスber)(900円)」、「クリスマスチキン(600円)」、「パッションフルーツ酒(600円)」を注文しました。
島魚の寿司はとても美味しかったです。
巻きずしはクリスマス限定で付いているとのことです笑
お店にあるカラオケで常連さんが、山下達郎のクリスマスイブを歌っているのを聞きながら、こんなイブもありだなと思いました。
昼間の疲れが残っていたのでしょう、フルーツ酒を飲んでいるとたった一杯で酔いが回り眠くなってきました。
宿に帰ったのは午後22時頃、ベッドに倒れこみ私はそのまま就寝しました。
少し早い時間でしたが、私のクリスマスイブはこのようにして終わりました。
生の喜びを感じた一日でした。
以上、酔いぱなしのクリスマスイブでした。