父島から秘境母島に行こう、乳房山トレッキングツアーに参加!東京から26時間の船旅!行き方、値段、時間は?【小笠原諸島】
小笠原諸島観光の拠点なるのは、竹芝港からの船が到着する父島です。
多くの方はこの父島に宿泊し小笠原の山や森を楽しみます。
でも小笠原諸島には母島というもう一つの有人島があって、観光を楽しむことができるんですよ!
実際に母島に行ってきましたので、今回ご紹介させていただきます!
✔本記事の内容
1.母島とは
母島は、小笠原諸島で最初に到着する父島からさらに船を乗り換えて向かう必要があります。
父島よりも人が少なく素朴な雰囲気が漂っていました。
小笠原諸島に比較的長期(12日間以上)で滞在できて、自然の中でのんびりしたい人にはとってもおすすめです。
父島にはいない動植物もいて、見どころいっぱいですよ!
【母島概要】
東京からの距離:約1,050km
父島からの距離:約50km
人口:500人弱
面積:19.88㎢
周囲:58km
シーズン:海は5月~10月がベストシーズン
山は通年入山可能(冬季は一部閉鎖区域あり)
比較対象として父島は、人口約2,200、面積23,45㎢、周囲52kmとなっています。
大きさは父島とさほど変わらないけど、人口は四分の一以下となっています。
500人弱って島民全員知り合いなんじゃないでしょうか。
現在の日本でこんな島があるなんて驚きました。
2.父島でははじま丸に乗って母島へ
母島までの移動手段は、父島の港から発着する「ははじま丸」のみとなります。
所要時間は、片道約2時間。
東京から父島までが、おがさわら丸で24時間かかるので東京から26時間の航海を経てやっとたどりつく島となります。
日本で一番たどり着くまでに時間のかかる島といってもいいのではないでしょうか。
2-1.ははじま丸の料金は
父島から母島までの2時間の間乗船する「ははじま丸」の料金は以下の通りです。
【片道料金(2019年12月時点)】
2等:(大人)4,420円 (小人)2,210円
特別室B(定員4名):1室3,000円
特別室A(定員6名):1室5,000円
※特別室はAが1室、Bが1室のみで先着順の販売となります。
特別室の利用には2等乗車券が必要です。
※乗船券の値段は燃料油価格変動調整金を含むため月毎に変動する可能性があるようです。
母島への移動手段はこの「ははじま丸」のみとなります。
2時間の航海としては若干高めの料金設定に感じましたが、仕方ないですね。
旅行会社へチケットの確保を依頼することは可能ですが、原則出発当日に乗り場で乗船券を直接購入することとなります。
結構揺れるので酔い止めは必須です!笑
2-2.ははじま丸の運航スケジュール(日帰りは可能?)
運航ダイヤはおがさわら丸の父島入港に合わせて変わるようですが、週に4~5便は出ています。
父島を朝出発すれば、実は日帰りも可能です。
可能は可能ですが、登山やダイビングといったアクティビティをしたい場合は1泊はすることをおすすめします!
船旅は結構疲れますしね、、
【父島⇔母島日帰りスケジュール例】
父島発7:30→母島着9:30
母島発14:00→父島着16:00
これで母島に4時間半程度滞在することができます。
運航スケジュール詳細は、以下公式HPに詳しく乗っていますので必ず事前に確認しておきましょう。
ははじま丸内には、座席が並ぶ部屋と仮眠室があります。
船酔いに弱い方は、酔い止めを飲んで仮眠室で就寝すればダメージを抑えられると思います。
私は仮眠室ですぐに寝てしまいあまり船内の写真を撮ることができませんでした。
3.乳房山トレッキングツアーに参加してみよう
乳房山は標高462.6mの母島最高峰の山です。
改めて考えるとなんて、名前なんでしょうか。
山頂部分が、そういう形に見えるってことでしょうか。
ごめんなさい、話を戻します。
乳房山は小笠原固有の動植物を多く見ることのできる人気の登山コースです。
ガイドさん無しでの入ることができるコースですが、固有種の説明等が聞きたかったのでツアーに申し込んで登山しました。
【乳房山トレッキングツアー】
料金:6,500円~
登頂記念証:300円
※登頂記念証は母島の港にある母島観光協会でキットを購入可能、登頂後発行
写真のようにキットに付属するクレヨンで登頂記念を作成し、下山すると母島観光協会で発行してもらえます。
所要時間:約4時間程度
乳房山の登山風景をご紹介
乳房山登山は片道約2時間(往復4時間)程度です。
登山口は、居住区から5分程度歩くと到着します。
案内も多くあるので、迷わず到着できると思います。
乳房山内には多くの固有種が存在しますので、外来種を持ち込まないために登山口で酢をかけて外来種を除去してから入山します。
ガイドの方に固有種などを説明していただきながら登っていきました。
冬でも緑が多く、原始時代にタイムスリップしたような気分です。
小笠原固有種の小笠原トカゲです。
子供のようで、大人になるともっと大きく成長するようです。
外来種のグリーンアノールというトカゲが小笠原トカゲを食べてしまっており、問題となっているとのことです。
小笠原固有のムニンシュスランです。
父島と母島に自生しているランであり、10月~1月くらいに花を咲かせるそうです。
母島のムニンシュスランは父島のものよりも早く咲き始める個体が多く花も大きめだとか。
同じ種類でも島によって特徴が変わっているのは、面白いですね。
小笠原の海をボニンブルーと言ったりするのですが、このムニンに由来しているとのことです。
元の元は無人からきているのだろうなと思っています。
ハハジマメグロといって母島の近郊にしか生息しないメグロです。
有人島では、母島にしか存在しない非常に珍しい鳥ですが、乳房山では群れでたくさん飛んでいました。
通常のメグロよりも体が小さめです。
特別天然記念物、絶滅危惧種ですが母島では非常に身近な存在です。
小笠原タコノキです。
写真では見えにくいですが、足元が枝分かれしタコの足のようになっています。
実はパイナップルのようで一見おいしそうなのですが、繊維の塊で食べられないとのことです。
残念!!
道中にハート型の苔がありました。
かわいかったので載せておきます。
自然にこんな形になったのでしょうか。
不思議ですね。
この穴は第二次世界大戦でアメリカ軍が落としていった爆弾の後です。
戦地で使用しなかった爆弾を母島に落として去っていったとのことです。
映画にもなった激戦地硫黄島も実は小笠原諸島の一部ということで、戦時中は母島にも日本兵がいたようです。
小笠原諸島には他にも戦跡といって世界大戦の痕跡がたくさん残っています。
非常に大きなガジュマルの木です。
ガジュマルは沖縄等にも生息しますが、小笠原諸島のものは非常に成長していて貫禄があります。
見ているとなぜかジブリな気分になりました笑
山頂からの景色はとても綺麗です。
運が良ければ山頂からクジラが見えることもあるそうです。
見たかったーー!
山頂では少し休憩してお昼ご飯、昼ご飯は宿にお願いすれば有料でお弁当を作ってくれます。
休憩後は下山してロース記念館という博物館に行きました。
無料で入館できます。
博物館内には、母島の歴史や工芸品が展示されています。
昔はサンゴで一山稼いだ人がたくさんいたそうです。
億単位の値段で取引されることもあったとのことで、羨ましい限りです笑
以上、母島までの渡航と乳房山についてご紹介しました!
せっかく24時間もかけて小笠原諸島に向かうのに父島だけでは勿体ないですよ!
時間のある方は是非母島にも足を延ばしてみてくださいね。
✔【こちらもおすすめ】小笠原諸島でダイビング!
✔【こちらもおすすめ】1日100人限定南島に上陸!